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 沖縄県南城市を舞台とする『白い砂のアクアトープ』の巡礼記事になります。夏より始まるP.A.WORKSの完全新作オリジナルアニメとして放映以前より注目していました。沖縄本島にまだ一度も訪れた事がなかったので、放送が始まったら何処の段階でこの機会に観光も兼ねて探訪をしよう!と決心しておりました。  夏のP.A.WORKS作品というと自分の中ではやっぱり湘南を舞台とする『TARI TARI』と重なる部分を多く感じる。 特に、大人と呼ぶにはまだ幼くでも自分たちはもう子供ではない高校生だと。その狭間で揺れ動きながら挫折し一生懸命に奮闘する青春群像劇にこれからも期待してしまう次第である。





沖縄×水族館
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©projectティンガーラ 第1話 「熱帯魚、逃げた」
恰も海中にいるのような幻想を沖縄の伝承で精霊と謂われる「キジムナー」が風花に魅せたのかもしれない。どこか色づくや凪あすのようなファンタジー要素を感じる場面だ。

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『白い砂のアクアトープ』は、『色づく世界の明日から』から引き続きチームを組んだ、監督・篠原俊哉氏、シリーズ構成・柿原優子氏、制作・P.A.WORKSによる完全新作オリジナルアニメーションにあたる。

  物語の舞台は、沖縄県南城市にある小さな水族館。閉館寸前の“がまがま水族館”の館長代理を務める海咲野くくると、東京で夢を諦めて行き場を失っていた元アイドル・宮沢風花の2人の少女が出会う事から始まり、その少女たちの百合百合しい絆に葛藤と成長譚、青春群像劇なストーリーが展開される。


◆舞台になっている沖縄県南城市

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©projectティンガーラ エメラルドグリーンの美しい沖縄の原風景
魅力の一つはやはり、透明感のある背景の美しさに海の生き物たちに細部までこだわり持つ表現力。沖縄の自然に、美しいエメラルドグリーンな海にコントラストの白い砂。

 paworksらしい色彩豊かな瑞々しく色調に、沖縄タイムの独特なゆったりと長閑な時間の流れを感じる空気感。揺れ動く思春期な年頃の心の機敏の繊細さを感じる世界観に心を奪わられ観ていると「いいな。沖縄へ行きたいな。」という衝動に駆られてしまう作品ですね。


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▲那覇空港に降り立ち3階へ足を運ぶとアクアトープのウェルカムボードを目に出来る。当の本人は初めて沖縄本島へ上陸なので、気持ちが更に昂る限りだ。
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▲がまがま水族館付近のモデルとなっているあざまさんサンビーチ
管理施設内にくくると風花のパネルがあったのを見かけたので、覗いていると職員の方が快く「撮影してどうぞ!。」と陽気に話しかけて頂いた上にわざわざ外まで運んでもらい撮影させて頂きました。県民性として作中の1話で占い師も言っていた「いちゃりばちょーでー(会えば皆んな家族)」という言葉があるように、一期一会で偶然出逢った人との繋がり大切にする。
これからふるさと納税も始まり更なる南城市とのコラボ展開がされる事に今から期待してしまいますね。


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©projectティンガーラ 
「たゆたえ、七色」オープニング越しに斜面の道筋から見える美しい南城の景観

 南城市は、沖縄本島南部の東海岸に位置する地域で、太平洋と中城湾に面している。緑豊かな自然環境に恵まれ、作中でも描かれていた離島である久高島は神の島として崇敬される神聖な土地らしい。

 小高い台地から眺められる景色は、絶景として人気集めているスポットみたいだ。

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▲ごはん屋カメーのモチーフとされている場所から眺めると沖縄南部の穏やかな村落の風景が一望出来る。

 南城市のある丘の上から見渡せるきらめく太平洋の美しい海岸の景観やそれを眺めながら行く曲がりくねった丘の斜面の道は優れている眺望でした。那覇空港から南城市、知念半島まではおよそ車で50分ほどの移動時間を要します。

 
■奥武島を観光する
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画像は、『白い砂のアクアトープ』ボイスドラマ「風花と夏凛の沖縄県南城市観光地紹介」より引用

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 ▲奥武島にあるバス停には色褪せたアクアトープのポスターが掲出されていました。

 橋を渡って車で行ける離島・奥武島。周囲約1.6kmある小さな離島で、人口はおよそ1,000人の島です。  島内はのんびりとした雰囲気で、新鮮な魚を安く買え食事もできます。奥武島へつながる橋を渡り終えると正面右※2枚目の写真に沖縄風のてんぷら屋さんがあり、行列ができる程の人気なお店でした。南城市へ巡礼される際には立ち寄り島民スローライフ気分を知れるかもしれませんね。


がまがま水族館の元となった水族館
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※南城市「あざまサンサンビーチ」との比較写真。
実際はビーチの駐車場であり、明らかにあまり利用されていなそうな殺風景な風景が広がっている。心眼でくくるたちがいるがまがま水族館の光景を思い浮かべるのみである。下記でもがまがま水族館のモチーフとなっている「あざまサンサンビーチ」周辺を紹介するが微妙に山の形や縮尺が合わない部分もあった。

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▲世界最大級の水槽を誇る沖縄県北部の「美ら海水族館」
巨大な水槽が幾つも点在する「ティンガーラ」はこの美ら海水族館を多少意識して制作されているかもしれない。オープニング「たゆたえ、七色」でも泳いでいた世界最大のジンベエ鮫が実際に悠然と泳ぐ姿は圧巻ですね。

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▲八景島シーパラダイス内にいたクマノミ。海咲野くくる館長代理、音声解説付きのデジタルスタンプラリーを聴くとよりがまがま気分を味わえると共にお魚の事より楽しく知れる。 第1話 「熱帯魚、逃げた」で風花ががまがま水族館に訪れ館内をふらふらしている場面で、一瞬だけ映ったお魚の解説書きポップをそのまま再現していることに感動しました。

 『白い砂のアクアトープ』において、館長代理を勤める海咲野くくる、物語の中心的なスポットである「がまがま水族館」は残念ながら空想上の水族館となっている。 物語の中心的な役割である「がまがま水族館」が実在しないのは非常に残念な次第だが、「がまがま水族館」を監修且つ取材に協力してくれた水族館は以下のエンディングのクレジットに記載されている。

 実際に協力した水族館へ訪れじっくり各コーナーを見ていると何処か「がまがま水族館」と酷似したパーツを見つけられるかもしれませんね!?


◆がまがま水族館の元となった水族館
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エンディングに記載される監修と取材協力に携わった水族館
  • 魚津水族館(監修)
ー以下、取材協力に携わった水族館ー
  • 足立区生物園
  • サンシャイン水族館
  • しながわ水族館
  • DMMかりゆし水族館
  • 横浜・八景島シーパラダイス

八景島シーパラダイスとコラボ



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▲アクアミュージアム内の入り口付近のモニターにはシーパラの飼育員に出迎えられる。周囲は家族連ればかりが目立ち羞恥心に耐えれない場合には、知り合いを誘い2名以上で行動した方が良いかもしれない。

 海咲野くくる役を演じる人気声優・伊藤美来さんが可愛らしく給餌•飼育員体験の動画を配信する等、これまで協力的に携わってきた横浜•八景島シーパラダイスとのコラボが11月5日より開始されています。 
 コラボ企画の内容は、メインキャラクターのパネルに作品資料の展示、くくるが、がまがま水族館の解説パネルを読んでくれるデジタルスタンプラリーなど、様々なコラボコンテンツにより作品の世界観に浸れる企画となっている。以下に、その時の様子を軽く紹介したいと思います。

※開始期間の2日後、11月7日に園内を巡りがまがま水族館の雰囲気に包まれるシーパラダイスを満喫した様子である。


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水族館「アクアミュージアム」内1階LABO5「大海原に生きる群れと輝きの魚たち」前にある作品のミニ資料の展示。南城に訪れた際の情景を思い浮かべる。
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 毎日11時に行われる『スーパーイワシイリュージョン』。5万尾の魚たちの煌めく様子をARCANA PROJECT「たゆたえ、七色」の音楽に合わせて鑑賞出来る。
「飼育員体験③」にて伊藤美来さんが水質管理、バックヤード業務の体験をされていました。
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 アクアミュージアム4階出口フォレストリウム付近にあった「がまがま水族館」の主要キャラたちのパネル。
一緒に記念撮影する家族連れを多く見かけたが、うどんちゃん”こと照屋月美や風花の人気は高いように思えた。
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▲ 水族館「ドルフィンファンタジー」壁一面に可愛らしいミニキャラたち。
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▲「海咲野くくる」をイメージしたコラボドリンク。フードメニュー、一点に購入に付きオリジナルポストカードを1枚貰えました。キャラクター原案を担当している「U25(うみこ)」先生のアクスタくくると一緒に撮影。

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水族館「ふれあいラグーン」にてシーパラスタッフ姿に身を包む等身のくくると風花の等身大パネル。パネルの方に運よくシロイルカが手を振っているかのような仕草をする1枚が撮れました。
 


聖地巡礼、南城•那覇


国際通り

【市場本通り】 第1話 「熱帯魚、逃げた」
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沖縄に降り立ちフラフラ那覇の国際通りをアイスを食べながら彷徨う風花。

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オープニング「たゆたえ、七色」のワンシーン
ソーキそばのノボリまで一致度が高いですね。表の観光通りから一歩路地に行くとディープな雰囲気を醸し出し、夜な夜な徘徊して飲み歩きたくなりたい路地裏でした。

【アニメイト那覇国際通り店】
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 国際通りにある沖縄県唯一のアニメイトでは、県内舞台の作品を全力で応援しているようだ。入り口前には主要キャラのパネルが並べられており、店内にはくくるのアクリルスタンドも設置されていた。

【ドン・キホーテ 国際通り店】
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近くのドン•キホーテには等身大のパネルが設置されている。風花のアクリルスタンドは探したが見当たらず…他の場所に移動したのだろうか?

南城市


【百名バス停付近】 第1話 「熱帯魚、逃げた」
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夢破れ、その身一つで沖縄へ傷心旅行をする風花。占い師メイサに助言された言葉通りに、陽の沈む頃にある射手座を目指して南城市にある百名バス停まで辿り着きました。ブロック塀まで細部に至るまで再現されているのには感動しましたね。
※沖縄の伝承に登場する樹木の精霊「キジムナー」が作中の随所、随所で描かれています。物語中、くくるたちと直接関わっている訳ではないが精霊というだけあっているだけで何か不思議な雰囲気を感じてしまいますね。

【百名ビーチ】 第1話 「熱帯魚、逃げた」
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※作中通りに貝殻が置かれていました。
翌朝、目が覚めると貝殻のサークルに囲まれる風花。碧い海ではなくマジックアワーの不思議な雰囲気を纏った沖縄の海の景色ですね。


【ニライカナイ橋付近(国道331号)
 第1話 「熱帯魚、逃げた」
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※交通量が多い道路でしたので撮影される場合には注意を
 炎天下の中、キャリーバックを引き摺り南城市を彷徨う風花。寝ていた百名ビーチからは約6キロ程、離れた距離になる。現役でアイドル活動をやっていただけあって重い荷物を引き摺り、熱い南城市を徒歩で歩き回る体力は十分に備えているのだろか?

【志喜屋東屋】 ※ 第1話 「熱帯魚、逃げた」
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南城市志喜屋海浜施設にある東屋
第1話で樹木の精霊•キムジナーが風花の帽子を付け座っていた東屋。

【がんじゅう駅付近(国道331号)
※第1話「熱帯魚、逃げた」
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風花が夏凛の車でがまがま水族館へ向かう場面。電柱の配置まで再現度が高い。

【知念海洋レジャーセンター前】※第五話「母の来訪」

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 風花の母親が逃避行中の風花を連れ戻しに、岩手よりわざわざ沖縄まで訪れて来た。
 知念海洋レジャーセンターからボートで約15分程、第7話でくくるや風花たちが海水浴で遊んでいたコマカ島へ行けるみたいだ。周囲800mに広がる真っ白な砂浜と目の前に広がる美しいビーチで、可愛いヤドカリやカラフルな熱帯魚を観察出来るらしい。


【あざまサンサンビーチ】

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南城市ふるさと納税の背景にも使われているインスタ映えするブランコ。青空だったらと思わずにいられない。

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 フォトジェニックな恋愛スポット「太陽の鐘」に色彩感のある美術ですね。


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▲あざまサンサンビーチの駐車場付近がどうやらがまがま水族館のモデルとして使われているらしい。
 背景の部分が改変されているみたいで、南城市海洋体験施設のオブジェクトは一致しました。


【がんじゅう駅付近第五話「母の来訪」

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 うどんちゃんの母親が経営する定食屋「カメー」のモデル地となっている場所。
道の駅から歩くと目と鼻の先と距離でした。モーターパラグライダーを体験出来るお店の隣付近で看板は作中通りのようだった。


【がんじゅう駅•南城】
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 久高夏凛の仕事先である「がんじゅう駅・南城」(南城市観光協会)には、夏凛のデスクやキャラのパネルを展示がされている。
 併設されている道の駅にはアクアトープのグッズも販売されており巡礼した記念に購入されてもいいかもですね。

【知念岬公園】​※オープニング「たゆたえ、七色」
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がまがま水族館の主要キャラが揃う場面。
海に突き出た岬に佇む公園からは、眼前に真っ青な太平洋が一望でき、久高島やコマカ島も間近に見ることができる。

【ニライカナイ橋付近】※第5話「母の来訪」

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▲ イシガキカエルウオの異変を思い出す風花。大急ぎでがまがま水族館へ引き返す。​​​​​

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 久高夏凛南城市佐敷の高台から県道86号線を知念方面の国道331号に降りていく途中にあり、優美なS字の曲線を描く高低差ある橋で、雄大な太平洋の眺望が楽しめるビュースポット。果てしない碧、海が何処まで続いていますね。

この記事では「白い砂のアクアトープ」の作品画像を比較研究目的のために引用しております。画像の著作権は©projectティンガーラに帰属しています。